Category: 徳川園
徳川園の自然風景
新年度の4月1日を迎えた今日はあちこちで入社式、入庁式が行われました。ところが新型コロナウィルス感染拡大の影響で普段とは違った様子を見ることになりました。入社式の中止、延期、ネット中継、あるいは感染防止対策を施してと様々な工夫が見られたようです。
徳川園は庭園散策となるのでコロナウィルス感染のリスクは少ないと考えられずっと通常通りの開園でした。しかしながら訪れる人たちはまばらのようです。その中でも自然の営みは変わりなく初春の梅、アンズ、マンサク、サンシュユが順次花を咲かせていました。3月末からは桜と新緑、牡丹の花の季節です。その年の気温により開花に多少のずれはありますがほとんどの植物は順序だけは守っているようです。桜でいえばオオカンサクラ、トウカイサクラ、ソメイヨシノ、シダレサクラの順で花を咲かせてくれます。
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正門を入り美術館までの両側に咲くトウカイサクラ | 園内の大曾根の滝に植えられたモミジの新芽 |
徳川園冬景色
明治33年の遺構である徳川園黒門から石階段を降りると龍仙湖が広がりますが、その北側に「龍門の瀧」を見ることが出来ます。この滝は現東京都新宿区戸山にある「尾張徳川家戸山屋敷」にあったものを再現したものです。この戸山屋敷は尾張二代藩主光友が正室千代姫のため造営したもので、龍門の滝は鯉が滝を登き切れば龍になったという中国の故事「登竜門伝説」に基づくものです。戸山屋敷の龍門の滝は渓谷の飛び石の上を渡り切りきると急に龍門の滝から落ちる水が増して今、渡った石が水中に没するという趣向が凝らされていました。これは庭守りが人々が渡り切った頃を見計らい、堰の板を外して水を落とすという趣向が取り入れられていました。
この徳川園では平成16年のニユーアルにより、龍門の滝を再現、今回はポンプ仕掛けで水を上げ20分ごとにたまった水を滝壺に落とし、龍仙湖に注ぐという仕掛けが取り入れられています。滝の景観をつくるモミジは春の新緑、秋の紅葉と見事ですが、滝の落ち口は葉を落としたモミジの枝の間から冬の透き通った水面を見ることができます。
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手前の石は戸山屋敷跡地にあった石で構成 | 滝の落ち口には澄んだ水が姿を現している |
13日は成人の日でした。式典を終えた着物姿の女性があちこちで写真を撮る姿が見られました。徳川園の景色とマッチして素晴らしい写真となりますね。
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西湖提のアーチ状の橋の上で記念撮影 | 龍仙湖の周りを散策する親子連れ |
東区の門松を探して
門松の色々
門松は古くは木のこずえに神が宿ると考えられていたことからその年の安泰と収穫を祈るため、年神様(としがみさま)を家にお迎え、その降り立たれる場所を示す目印として立てたものです。平安時代初子日(はつねのひ)に外に出て松の小木を引き抜くという貴族の遊びで持ち帰った「子の日の松」「根引きの松」を長寿祈願のため愛好する習慣が門松に変化したものと考えられています。松は「祀る」(まつる)につながる樹木で門松は時代と共に変化、迎春飾りとして用いられたと考えられます。かつては神社に多く見られ、料亭、飲食店で良く見かけた門松も少なくなったようです。
令和元年となった今年もあとわずか、来年は子年です。「東区を歩こう!」もゆっくりではありますがこれからも東区の情報をお届けします。
来年もよろしくお願いします。
紅葉たより
徳川園の紅葉
今年の紅葉は夏の暑さからか例年より色づきが遅れ、12月になっても楽しめます。昨日7日徳川園の紅葉は場所により盛りを過ぎた所、まだまだ緑を残した所、1カ所で緑、オレンジ、グリンとグラデーションを楽しめる所と様々です。
モミジばかりに気を取られている中、足元に可愛い実のなる植物も見つけることが出来ます。千両、万両はおなじみですが、十両と名の名のついた可愛い実を見つけました。一両から億両まであること知っていますか?名前の由来は実の量で付けられたと云います。万両は実が多いですよね。
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大曾根の滝を見て左の「一両」の群生。別名「ヤブコウジ」 | 高さは10~20cm。正月用の寄せ植えに使われる。 |
徳川園で見つけた花
伊藤萬蔵寄進の石造物を捜しているうち徳川園に寄り道してしまいました。園に入るとほのかな甘いジャスミンに似た香りにつられてニシキテイカカズラの花を見つけました。虎仙橋の下を流れる虎の尾と呼ばれるせせらぎの反対側にある石積みの上に這うように広がっていました。
テイカカズラに似ていますが、葉に白又は薄いクリーム色の斑入りで、葉もテイカカズラより広いようです。甘い香りが辺りいっぱいに広がっています。
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黒門口から入り、虎仙橋を渡ると右手にスタジイの木に貼りつくようにニシキテイカカズラの薄いクリーム色の花が綺麗でした。 |
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これはセンダンの花です。徳川園東で見つけましたが樹高が高く見上げなければ見つけられません。カメラもこれで倍率いっぱい。薄い藤色の花でしたが次回は花の形も写真におさめたいと思います。 |
★徳川園は尾張徳川家より名古屋市に寄贈され、1932年11月3日「徳川園」として開園してから80年の節目にあたります。徳川美術館では「尾張徳川家大曽根邸と徳川園」と題して特別企画展が6月2日より7月22日まで行われます。
徳川園の酔芙蓉
「百度石を見つけよう!」シリーズを又も道草してしまいました。1月13日徳川園の酔芙蓉が剪定され切り株のようになった写真をアップしましたがその後どれだけ成長したのか見たくなったのです。(1月13日をクリックして下さい)
3ヶ月を経て切り株には葉が一杯付きもう5,60cmにはなっているでしょうか、その成長の早さにはビックリです。この機会に夏の終わりにあの綺麗な花を付けるまで観察することにしました。
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2本ありますが、根が地上に出ていかに根を張っているか 解ります。 |
まだ少し切り株が見られます。切り株の間からどんどん 葉が出てくるのですね。 |